2 デザイナー/設計

クライアントの夢や想いを、デザインで現実のものへと変換していくのがデザイナーの仕事。言われたことだけをカタチにするのではなく、要望をくみ取ったうえでこちらから提案する。そこに、あなたのオリジナリティが付与されます。デザインが出来上がると、実現するための設計図を製作。クライアントから聞いた要望を、デザインと設計図という目に見える形に落とし込んでいくには、膨大な時間を要します。しかし、イメージ通りのものが提案できたとき、クライアントの満足度も飛躍的に向上するのです。

{ 仕事の流れ }

  1. デザイン制作(意匠設計)

    デザイン設計業務の中で最も大切な部分。この工程がぶれてしまうと、その後の工程にも大きく影響します。場合によってはすべてが白紙に戻ってしまう可能性すらあります。クライアントがわくわくするデザインになっているのか、課題を解決できる提案になっているのか、を検証しデザインに落とし、クライアントにプレゼンテーションを行います。

  2. 基本図作成

    デザインが出来上がると、いよいよ図面の作成です。まずは基本図と呼ばれる、ガスや水道などインフラ関係の配管を踏まえた全体の概略図を作成します。施設によって排気ダクトなどの設備の位置が決まっていることがあるため、デザインの段階でプランニングしたものを重ね合わせ、より精度の高い内容で客席や厨房をつくり上げていきます。

  3. 実施図作成(積算)

    基本図でデザインの背骨を完成させた後は、実施図で肉付けを行います。サッシの厚みはどうするか、壁とのとり合いはきれいに納まっているか、什器の棚や扉の割り付け、使い勝手は良いか。細かなところまで徹底的にこだわりぬくことで、出来上がったときに、「空間として」絶妙なバランスを創り出すことができます。

  4. 設計監理

    ディレクターに積算を依頼し、クライアントに工事金額の了承を得たうえで、工事はスタートします(着工)。ここからは施工監理を行うディレクターと協力し、かかわる人がスムーズに進行できるよう打ち合わせと図面の修正を繰り返します。作図した図面通りに工事が進んでいるかチェックし、現場で急きょ出てくる設計変更などにも対応。作図内容に問題がないかなどをチェックしていきます。

  5. 引き渡し

    工事が終わる直前、最終の設計チェックを行います。デザインチェックはもちろん、角はきれいに磨けているか、ガラス壁にぐらつきはないか、など来店されるお客様の目線で隅々までチェックします。引き渡しは最も緊張するタイミングではありますが、クライアントから「ありがとう」といっていただけたときは、今までの苦労がすべて消えてしまうほどの充実感で満たされます。